地域活動AtoZ

2021年12月掲載

volume 9団体個別サイトでのSEOの取り組み方

団体個別サイトを作って更新していくようになると、どんな人がどうやってこのサイトを見にやって来るのかなど、気になってくると思います。そんなときに知っておきたい考え方が、「SEO」です。今回は基本的な取り組み方や心構えなどについて、ご紹介します。

SEOとは

SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略称で、「エス・イー・オー」と読みます。WEBサイトを検索エンジンに理解されやすいように最適化すること、という意味合いの言葉ですが、わかりやすく言うと「検索エンジンの検索結果で上位に表示させるための対策」のことです。 「調べたいことをインターネットで検索する」という行為が日常的になっている現在、WEBサイトを運営する以上気にしておかなければならないことの一つがこのSEOです。検索結果で上位に表示されるページほどよくクリックされる、という傾向があります。そのためにも、SEOという考え方があることを知っておく必要があります。

「情報収集を行う際の手段」(仕事や研究、勉強について調べたいことがある場合) (総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)より すぎなみ地域コムサポートチームが編集・作成)

検索エンジンには、有名なGoogleやYahoo!の他にもいくつか種類があります。ですが、Yahoo!はGoogleと同じ検索エンジンを使っていますし、その他の検索エンジンの利用シェアは圧倒的に少ないのが実状です。したがって、SEO対策としては、まずはGoogleでの対策を主に考えれば良いでしょう。

2020年1月〜12月の日本での検索エンジンのシェア状況(データは https://gs.statcounter.com/ から抽出)

SEOが大切な理由

せっかく色々と覚えて一生懸命WEBサイトを作り、伝えたい情報を掲載したのに、見に来てくれる人が少ない。もしくは、見てほしい人に届かない。これは少しもったいないですよね。WEBサイトには検索エンジン経由で訪れることが多いからこそ、目的を持ったユーザーにきちんと情報を提供できる体制を整備しておきたい。そのためにも、このSEO対策が重要になってきます。
(Googleが企業体として最重視しているのは、「ユーザーの利便性が第一」だということ。その意味でも、Googleにきちんと評価されるサイトを作ることの重要性がわかるかと思います。)

SEOの基本的な取り組み方

自分たちのサイトを見てもらいたいユーザーは誰で、検索ではどのようなキーワードで訪れるのだろうか。自分たちの活動に関わっている方か、あるいは活動に興味を持っている方なのか。もちろん、関わり方、興味の持ち方にも度合いがあるので、より具体的に想定することが必要です。性別、年齢、職業、住んでいるエリア、趣味や休日の過ごし方…さらにこのように人物像を掘り下げて想像していくのも良いかもしれません。
では、そうしたユーザーのために、できることは何でしょうか。

URLのつけ方に留意する

まずは、URLです。団体個別サイトでは、記事ごとに任意のURLをつけることができます。そのURLの中に記事の内容に関連するキーワードを含めれば、直接的なSEO効果が期待できます。例えば、こちらの「地域活動AtoZ」というタイトルのページでは、URLはそのものズバリ「/a_to_z/」としています。Googleによると、URLの文字列が多くて長い、あるいは少なくて短い、といった長さによる直接的なSEO効果はないそうです。しかし、できるだけ完結に、記事の内容と合致するURLにするのが良いでしょう。

ちなみに、記事の日本語タイトルがそのままURLとして公開されているケースがあります。SEO的には特に影響はないとされていますが、SNSで共有する際などに文字化けしてしまうので、なるべくそれは避け、半角英数文字、ハイフンやアンダーバーなどを組み合わせて独自に作ることをおすすめします。

ライティング(Writing)に配慮する

ライティングは、SEO対策において最も配慮が必要な部分です。大きく2つの項目に分けて考えることができますので、以下、それに沿って見ていきましょう。

<タイトル(見出し)>

タイトルは、その記事の内容を明瞭にする重要な役割を持っています。団体個別サイトでは、記事は「お知らせ」「イベント・講座」に投稿することになりますが、いずれもタイトルの入力が必須となっています。タイトルは、検索結果画面でも最も大きい文字で表示されます。ユーザーの多くは直感的にそれを見てクリックするかどうか判断するので、読みたくなるような魅力的なタイトルをつけてクリックを促したいですね。

タイトルをつけるにあたっての主な留意点は、次のとおりです。

1)固有性をもたせる

その記事がページ内の他の記事と異なるものであることがわかるように、内容に応じた固有のタイトルをつけることが重要です。そうすることで、Googleも他との違いを認識しやすくなります。

2)ユーザーのメリットにつなげる

タイトルに、記事を読んだことで得られるユーザーへのメリットが含まれていると、クリックする確率が上昇することにつながります。例えばこの「地域活動AtoZ」のコーナーでも、「ワンランク上の〜」や「〜のヒント」といった、ユーザーがつい気になってしまいそうな言葉を盛り込んでいます。

3)キーワードを盛り込む

検索結果でヒットして欲しいような、ポイントとなるキーワードを盛り込むことも重要です。もしタイトルが長くなってしまう場合は、そのキーワードはできるだけ文の前の方で用いることも意識したいところです。タイトルの末尾は、スマホのような小さい画面では省略されてしまうことなどがあるからです。

4)短く簡潔にする

上記にも関わりますが、タイトルの文字数は30文字以内を目安にすると良い、と言われています。

<本文>

タイトルが決まったら本文を書き進めることになりますが(もちろんその逆もあります)、その記事の内容は、Googleから「ユーザーに役立つものか」「専門性があり有益な情報が書かれているか」などの評価軸で見られます。

ライティングの際は、これらを念頭に置きながら、タイトルをつける際の上記1)〜4)の留意点を意識することも重要です。他にも、代名詞はなるべく使わない、といったコツなどもあるので、内容に応じて「どんなコツがあるのか検索して調べてみる」のも良いかもしれません。いずれにせよ、書き終えて公開する前に、一通り見直して確認するようにしましょう。

Google Analyticsの導入

さて、記事を公開して時間が経過すると、いつ・誰に・どれくらい読まれているのかなど、調べてみたくなるものです。そんなときに役立つのが、Google Analyticsです。基本的な活用方法などは地域活動AtoZ Vol3 ホームページのアクセス改善に役立つウェブ解析をご覧いただきたいと思いますが、様々な視点で解析できるこのツールで、SEO対策の達成度がある程度把握できるようになっています。

なお、団体個別サイトでGoogle Analyticsを連携する場合は、すでにインストールされているプラグイン「all in one seo」を活用するのが良いでしょう。これは、WEBサイトの閲覧者の動向を解析し、より多くの閲覧者を獲得するための設定や解析をパッケージ化したものですが、ここにGoogle Analyticsを埋め込む機能があります。稼働させるためには、Googleのアカウントを取得し、Google AnalyticsでトラッキングID(登録番号のようなもの)を取得する必要があります。

2021年12月 執筆:すぎなみ地域コムサポートチーム